環境と健康

環境と、健康というのは、とても密接な関係があることを感じています。
それは、食べ物という接点において、よりその関係がはっきりと見えてきます。現在の私たちの豊かさ、経済的発展は、自然破壊とかなり正比例してい
るのが実情です。

食においても、便利さ、効率のよさ、そして、楽しみを追い求めていくと、同じように自然破壊が伴ってきている事実がよく分かってきました。
ちょっと、残念で、実行は難しいと思いますが、とりあえず、事実だけを知っておくことも大切かと思います。

日本には、食養学という現代栄養学のような科学的な分析ではなく、経験に基づいて体系化された教えがあります。詳しくは知らないのですが、基本
的には、住んでいる地域(四里四方)の季節の素材を食べましょう。ということです。これを実践すれば、とても、三十品目の食材を食べようなどということは出来ませんね。

基本的には、冬に、茄子、トマト、きゅうり 夏に、白菜、ほうれん草、大根は取れません。また、日本で、コーヒー、サトウキビ、レモン、バナナも取れません。よく考えると、いかに、ハウス栽培や、輸入食材に頼っているかが分かってきます。ということで、ハウス栽培には、ビニールテントだけではなく多くの肥料、場合によっては、燃料を使用しますし、輸入食材であれば、それだけの運送エネルギーが浪費されて地球温暖化に加担しているのも事実です。

山紫水明の国といわれたわが国が、今は、水さえ輸入するおかしな事態になっています。かく言う私も、環境問題を知る前には、まったく輸入するこ
とのマイナス面は知らなくて、むしろ、相互発展、協力的な世の中でいいことだとさえ思っていました。

最近知ったことでは、牛肉一キロのためには、食料となる穀物十キロ分の飼料を必要とする。コーヒー栽培は、プランテーションを作る為に熱帯雨林
の自然林を伐採している。海老は、養殖の為に、南方の海岸線のマングローブ林を伐採している。割り箸は、中国の自然林を伐採して砂漠化が進んでいる。また、国内では、輸入の為に間伐をしなくなって山が荒れてきている。
輸入食材は、収穫後に強い消毒、防腐剤処理がされている。また、カシミヤ(毛)は、カシミヤ山羊の飼育の為にモンゴルの草原が砂漠化している。

以上、簡単に環境に関係する事例をご紹介しましたが、こういう環境に負荷のある食材をあまり摂らないようにすれば、自然に則った食生活になり、おのずと粗食となります。

現代社会は、「食を楽しむ」というちょっと飽食気味の贅沢な考えになってきています。そうすると、肉類、乳製品、輸入食材の多い、欧米食になり
生活習慣病に一歩近づきます。

私が子供の頃、ほんの四十年も前なら「食を楽しむ」というのは、正月やお祭りなど、御目出度い特別な日の話でした。ご馳走でなくても、豪華でな
くても、季節の移り変わりを感じて楽しむ食事だと、健康的になり、また、おのずと感謝の気持ちも生まれるような気もします。
どうも、環境と健康(食)は一如だと感じている次第です。